新たな領域:継続的なケアに関する迅速レビューへの機械学習の利用

2024年9月14日
ニュースリリース

世界全体で人口が高齢化し多くの障害に直面するようになっていることから、継続的なケアのサービスへの需要が高まっています。質の高い継続的なケアのサービスに高齢者がアクセスできるようにするため、公的なプログラムに活用できる強力なエビデンスを各国政府は必要としています。

WHO神戸センターは、継続的なケアの構成と資金調達に関する研究を支援しています。 その1つが、カナダ・ダルハウジー大学JBI Centre of Excellenceのマリリン・マクナルド氏、エリン・ラングマン氏、ジュリー・カルソ氏による「継続的なケアのカバレッジや質、経済的保護、財政の持続可能性の改善:迅速スコーピングレビュー」です。

人工知能である、コンピューター支援学習(CAL)と呼ばれる機械学習ツールを用いることで、60歳以上の高齢者に対する継続的なケアのカバレッジや質、経済的保護、財政の持続可能性を改善することを目的とした最近の公的な計画に関する7万件以上の文書に迅速に目を通すことが可能となりました。特定の検索基準を用いて、この大量の情報はCLAと人間のレビュアーにより管理しやすい24のレポートになりました。

「機械学習ツールを利用することで、関連する研究のデータセットが6週間かからずに得られました。迅速なレビューは、医療従事者や、患者の最適なケアに関する政策の立案者や決定者に向けてエビデンスをタイムリーに提供するために必要です。CALはこれを明らかに促進することができます」と研究者達は述べています。本活動は、チェコ共和国・プラハで開かれたグローバル・エビデンス・サミットで発表されました。

WHO神戸センターは、高齢化社会におけるサービスカバレッジ実現に向けた動きを加速させるため、各国の政策に役立つ情報を提供するべく、財政の持続可能性に関するイノベーションと研究を実施・推進しています。

本活動に関する詳細は こちらをご覧ください。