WHO神戸センターは2026年3月31日をもって閉鎖となり、WHOが神戸の地で健康開発に資する研究を推進してきた30年の歴史に幕が下ろされます。
当センターの活動の主要な支援者である神戸グループ1は、2025年初めに、30年にわたる支援を2026年3月31日付で終了すると発表しましたが、主な専門的業務は、実務上2025年末日をもって終了となります。
なお、以下の研究プロジェクトと地域貢献活動については、これまで共に取り組んできたパートナーとWHOの各機関が継続して行う予定です。
- 「WKCサマースクール」は、国際保健分野での活躍を志す学生を対象に毎年開催している育成プログラムで、2025年で4回目を迎えました。今後は大阪大学 地域医療国際保健研究UNITとinochi WAKAZO Projectが共催する予定です。
- 災害・健康危機管理のプログラムは、スイス・ジュネーブのWHO危機対応プログラム防災チームに引き継がれます。
- 当センター主導のもとWHO本部と連携して作成した「災害・健康危機管理の研究手法に関するWHOガイダンス」に基づいて、オンラインの学習講座を開発しました。この講座は、フランス・リヨンに拠点を置くWHOアカデミーを通じて、英語と日本語の両方にて無料で提供される予定です。
- 介護を含む継続的なケアの資金調達に関する当センターの主要な研究は、WHO欧州保健医療制度政策観測所で継続されます。
- 医療・社会的ケアの未充足ニーズに関する研究は、WHO本部の未充足ニーズと医療アクセスへの障壁に関するワーキンググループをはじめ、WHOの米州、南東アジア、 西太平洋の各地域事務局、WHO保健医療財政に関するバルセロナ事務所とWHO欧州保健医療制度政策観測所の連携、さらに高齢者の医療・社会的ケアの未充足ニーズの測定に関する研究・評価推進コンソーシアム(CARETRACK)がそれぞれ継続する予定です。
以上のパートナーの皆様には、次世代の健康とウェルビーイングの向上に向けて研究を推進してきた当センターの活動を引き継いでいただけることに、心から感謝いたします。
神戸グループの継続的なご支援、そして兵庫県と神戸市の皆様の長きにわたるご支援があったからこそ、健康開発の分野で大きな成果をあげ、日本および世界に影響を与えるこができました。重ねて御礼申し上げます。
1兵庫県、神戸市、神戸商工会議所、株式会社神戸製鋼所