長崎大学で講演を実施

2025年12月19日
ニュースリリース

WHO神戸センターの茅野龍馬医官は12月4日、長崎大学大学院熱帯医学・グローバルヘルス研究科の修士課程科目「Global Health」にて特別講義を行いました。講義では、世界が直面する健康課題が相互に影響し合いながら拡大しつつある現状が示され、感染症の再興、薬剤耐性の広がり、気候変動がもたらす健康への影響、さらには高齢化やメンタルヘルスの需要増加など、複数の危機が同時進行する「複合リスク」という視点が提示されました。茅野医官は、こうした状況においてWHOが果たす国際調整、技術支援、知見の集約などの役割について解説し、迅速な意思決定とエビデンスに基づく対策の重要性を強調しました。茅野医官はまた、気候関連災害の頻発や都市化による新たなリスクを例に挙げ、各国が防災・保健計画を見直す必要性を指摘しました。 

さらに、WHOが推進する災害・健康危機管理の枠組みについて、研究ネットワークや教育ツールの整備、各国との協働による能力強化など、当センターによる実践的な取り組みが紹介されました。