2024年12月22日、東京都健康⻑寿医療センター研究所主催の日本世代間交流学会第15回全国大会が開催され、WHO神戸センターのローゼンバーグ恵美技官が特別講演「すべての人のヘルシーエイジングを目指した世代間交流〜世界的な取り組みの紹介〜」を行いました。
ローゼンバーグ技官は、世界的な人口高齢化を背景に、WHOが提唱する「ヘルシーエイジング(Healthy Ageing)」の概念を中心に講演を行いました。特に、個人の身体的・精神的な能力を保ちながら、地域社会や環境と調和して生活することの大切さを強調しました。世代間交流が地域社会での高齢者支援をより良くする重要な役割を果たすことを示し、Age-friendly Cities and Communities(AFCC)構想における世代間交流の役割について解説しました。
WHO神戸センターでは、このような地域における世代間交流だけでなく、医療や介護の制度や財政の持続可能性にとって世代間の連帯が重要であるという視点に立った研究に取り組んでいます。例えば、日本における公的介護制度の資金調達に世代間移転が鍵となっていることを明らかにした研究では、高齢化社会において医療・介護財政の安定性を保ちながら、世代間の連帯をどのように強化するかが議論されています。
医療・介護制度の持続的な資金調達に関するWHO神戸センターの一連の研究はこちら