新型コロナウイルス感染症(COVID-19)
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新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とその原因となるウイルスの命名について(2020年5月7日版)
2020年5月6日 | Q&A新型コロナウイルス感染症(COVID-19)とその原因となるウイルスの命名について
リスクコミュニケーションの観点から、SARSという名前の使用は一部の人々、特 に2003年にSARSの影響を最も強く受けたアジアの人々に、不必要な恐怖心を与え るという点で、意図していない影響を与える可能性がある。
そのため、またその他の理由から、WHOは一般人とコミュニケーションを取る際 は、このウイルスを「COVID-19原因ウイルス」または「COVID-19ウイルス」と呼 ぶようになっている。これらの名称はいずれも、ICTVにより合意されたウイルスの 正式名称に代わるものとして意図されてはいない。
ウイルスが公式に命名される前に公表された資料は、混乱を避けるために必要な場 合を除き、更新される予定はない。
さらなる情報は以下を参照されたい。
• どのように新たな感染性疾患が命名されるか?
• コロナウイルス疾患(COVID-19)についてのさらなる情報
• コロナウイルス疾患(COVID-19)に関するWHOのプレスブリーフィング
• 国際疾病分類
• 国際ウイルス分類委員会
重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2 (SARS-CoV-2)
ウイルスとそれが原因となる疾患は、異なる名前であることが多い。例えばHIVは AIDS を引き起こすウイルスである。人々は疾患の名前を知っていることが多いが、 その原因となるウイルスの名前は知らないことが多い。
ウイルスと疾患の命名に対しては、様々な過程と目的がある。 ウイルスは、診断のための検査、ワクチン、医薬品の開発を促進するために、その 遺伝子構造に基づいて命名される。ウイルス学者や、より広い範囲の科学研究に従 事するコミュニティがこの作業を行っているため、ウイルスは国際ウイルス分類委 員会(ICTV)によって命名される。
1 / 3 非公式日本語訳 (2020年5月7日) 疾患は、疾患の予防、拡大、伝染性、重症度、治療の議論ができるようにするため に命名される。ヒトの疾患への準備と対応はWHOの役割であるため、疾患は国際 疾病分類(ICD)においてWHOによって正式に命名される。
ICTV は2020年2月11日に、この新型ウイルスの名称として「重症急性呼吸器症候 群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)」を公表した。この名前は、2003年のSARSア ウトブレイクの原因となったコロナウイルスに遺伝学的に関連しているために採用 された。関連しているとはいえ、2つのウイルスは異なる。
WHOは、国際獣疫事務局(OIE)と国連食糧農業機関(FAO)と以前に共同で開発 したガイドラインに基づき、2020年2月11日に、「COVID-19」を、この新たな疾 患の病名として公表した(関連資料は以下リンクを参照)。
• 2020年2月11日のメディアにおけるWHO事務局長の発言
WHOとICTVはウイルスと疾患の両方の命名について連絡を取り合っていた。
新型コロナウイルス感染症 (COVID-19)
Naming the coronavirus disease (COVID-19) and the virus that causes it
https://www.who.int/emergencies/diseases/novel-coronavirus-2019/technical guidance/naming-the-coronavirus-disease-(covid-2019)-and-the-virus-that-causes-it
WHO健康開発総合研究センター(WHO神戸センター)