中国、インドネシア、ベトナムの災害弱者に対する気候関連災害の影響:保健医療の対策と評価指標に関するスコーピング・レビュー

実施期間
連携機関
広東省疾病予防管理センター ・公衆衛生院(中国)、精華大学医院管理研究院(中国)、シアクアラ大学(インドネシア)、ハノイ公衆衛生大学(ベトナム)、 ダナン医療技術・薬科大学(ベトナム)
代表研究機関:グリフィス大学(オーストラリア)
主導研究者: Dr Cordia Chu
総予算
中国、インドネシア、ベトナムの災害弱者に対する気候関連災害の影響:保健医療の対策と評価指標に関するスコーピング・レビュー: | US$ | 83 200.00 |
背景
目的
研究手法
研究結果
検索の結果10,139の文献がレビューの対象となり、そのうち298の文献に全文レビューを行いました。その結果、ほとんどの文献が、下痢、デング熱、手足口病などの感染症や、個別の災害(例:洪水、熱波、台風)に起因するメンタルヘルス課題に焦点を当てていることがわかりました。また、3か国すべてにおいて、災害弱者を特定するために脆弱性評価を行っている研究が少ない(n=26)ことがわかりました。気候関連災害に関連した脆弱性を特定するための定義、アプローチ、方法は3か国で異なり、比較は困難でした。具体的な対策に関するエビデンスは、熱波に特有の適応戦略に関する研究が見られた中国を除き、他の国からはほとんど結果が得られませんでした。
3か国それぞれの主な文献レビューの結果:
中国:中国の気候政策の多くは、排出量の削減に焦点を当てていました。検索で得られた政策文書は、単一の災害対策(洪水など)と特定の感染症や外傷への対応に重点を置いていました。その最大の理由は、国内で運用されている確立された疾患報告システムにあります。
インドネシア:気候関連災害に対して脆弱なグループとして、5歳未満の子供、障害のある人、社会経済的地位の低い人、女性が政策文書上で示唆されていました。気候関連災害と健康に関する適応策のほとんどは、依然として国レベルで行われており、地域レベルでは実施されていません。
ベトナム:気候変動の健康リスク、災害弱者、適応策に関して、本レビューにより見つかったベトナムでの研究は限定的でした。入手可能な出版物のほとんどは、農業、建設、環境、天然資源、および農村開発における単一ないしはいくつかのタイプの災害に対する適応戦略を説明していますが、保健医療についての言及はありませんでした。