日本財団在宅看護センター起業家育成研修の実習にて講義

2025年7月18日
ニュースリリース

2025年7月14日、笹川保健財団の喜多悦子会長と日本財団在宅看護センター起業家育成研修の実習で関西を訪問中の参加者によるWHO神戸センターへの訪問を受け、ローゼンバーグ恵美技官が講義を行いました。 

講義は「保健分野における国際協力とWHOの役割の変遷」と題し、国際保健の歴史的背景やWHOの設立と機能、さらにはグローバルヘルスの中で日本が果たすべき役割について解説しました。特に、世界的な人口高齢化の進行に伴い、ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)の実現における課題に焦点が当てられました。講義の後半では、看護職に関する世界的な人材不足やプライマリヘルスケアでの役割拡大、パンデミック時の対応力強化の必要性など、最新の国際看護事情が紹介されました。 

質疑応答では、満たされないケアのニーズ(アンメットニーズ)を減らす上で看護師が果たしうる役割や、日本の経験が果たせるグローバルヘルスへの貢献などについて、活発な議論が交わされました。講義を通じて、参加者は国際保健の枠組みと看護職の役割について理解を深め、日本が担うべき可能性について多角的に考える契機となりました。