2025年10月8日、WHO神戸センターの茅野龍馬医官が、神戸学院大学グローバル・コミュニケーション学部10周年記念講演会において、「WHOとグローバル・ヘルス 神戸センターの歩みと次世代へのメッセージ」と題して講演を行いました。講演は約350名の1・2年生を対象に実施されました。
講演ではまず、WHOの設立と国際保健における基本的な役割が紹介されました。茅野医官は、WHOが国連システムの中で国際保健を統括する機関として、ガイドラインの策定や技術支援を通じて各国の公衆衛生課題の解決に貢献していることを説明しました。また、阪神・淡路大震災の復興の象徴として1996年に設立されたWHO神戸センターの歩みを紹介し、高齢化社会におけるユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)や災害・健康危機管理を中心とした研究活動について説明しました。 さらに、感染症や生活習慣病、精神保健、薬剤耐性(AMR)など、21世紀のグローバル・ヘルスの課題やCOVID-19パンデミックへの対応を通じて、WHOが果たしてきた国際的な役割を具体例とともに紹介しました。