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セクション2:課題の同定と把握
2.2章 災害の健康影響の評価

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著者:Law R.
本章について
災害による健康への影響を測定することは容易ではありません。指標やシステムを活用することで、緊急時・災害時の健康被害の特徴を特定することができ、意思決定につなげることができます。
第2.2章では、自然災害による健康被害に対する一般的な健康指標とその定量化について示しています。また、フィリピンにおける災害診療記録(SPEED)プログラムなど、緊急・災害時の健康リスク管理に利用できるサーベイランスシステムについても説明しています。この章では、災害による健康への影響の測定に関連する以下の重要な要素について理解を深めることを目的としています。
- 災害による健康への影響を測定することの重要性と妥当性
- 緊急事態や災害による健康への影響やリスクを特徴づける様々な指標
- 健康への影響を測定するために使用できるシステムと方法論
- 災害による健康への影響を測定する際の困難と課題
- これらの問題に対処するための戦略
本章のケーススタディ:
- アウトブレイクを検知・追跡する新技術:バングラデシュにおける早期警戒対応システム
本章のキーメッセージ:
- 災害が健康に及ぼす影響を保健システム、人口、個人のレベルで測定することは、緊急時や災害時に適切かつタイムリーな公衆衛生上の介入を可能にするために重要です。
- 緊急事態や災害による健康への影響やリスクを特徴付けるために、様々な指標を測定する必要があります。緊急時や災害の前後や最中、様々な目的や行動に利用するために、関連データを収集・分析する必要があります。
- 災害・健康危機管理の一環として、疫学、臨床検査、公衆衛生サーベイランス、情報管理の能力を構築することが極めて重要です。これらは、緊急事態や災害時の健康への影響を正確に測定するための基盤となるものであるためです。
- 緊急事態や災害の影響により、健康への影響の測定が特に困難になることがありますが、災害前の予防・準備対策、運用準備、バックアップシステム、緊急時対策などを整備することで、これらの障害を予防・克服することができます。