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セクション5:研究プロセスと研究成果を論証する特別テーマ
5.4章 先住民

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著者:Del Pino S, Davis J, Camacho A, Perez-Gutierrez E.
第5.4章は以下の点について記述しています。
- 先住民の健康ニーズに対応する方法論
- 災害・健康危機管理(Health EDRM)における研究とエビデンスに対する先住民の生み出した知識と実践の貢献
- 先住民のコミュニティにおける災害・健康危機管理の方法の効果的な取り入れを 支援するための先行研究に基づくインプット
本章について
先住民の災害・健康危機管理研究のための方法論は乏しく、しばしば代表性を欠きます。災害・健康危機管理研究において先住民の視点を理解し統合することは、研究者が効果的な災害対応を支援するための参加型・包括的な方法を構築するのに役立ちます。
本章では、先住民との信頼性の高い研究の実施を支援するための主要な方法論を概説し、その事例を紹介します。また、このような共同研究は、重要な文化的差異を考慮し、相互尊重と関係者全員の利益に基づいて行われる必要があることを強調しています。
本章のケーススタディ
- カウパパ・マオリ・コミュニティにおける2010-2011年カンタベリー地震後のコミュニティの幸福を向上させるための文化的属性に関する研究
- 中国四川省のイ族少数民族コミュニティにおける位置情報に基づく災害への備え
本章のキーメッセージ
- 先住民は、災害・健康危機管理の政策、計画、実践、研究の開発と実施に意味を持って参加し、使用される方法が文化的・言語的に適切であることを保証されなければなりません。
- 先住民との真の連携と災害・健康危機管理への先住民の効果的な関与が重要です。コミュニティのニーズを満たすために、とりわけコミュニケーションのどの側面を改善する必要があるかを評価することが重要です。
- 研究は、先住民のリーダーシップ、エンパワーメント、完全な同意を尊重する連携としてとらえることが重要です。先住民は自分たちのコミュニティのニーズの評価を行うのに最も適した立場にあり、この視点はリスク管理および研究において極めて重要です。
- 国際機関、国内機関、その他の組織は、災害・健康危機管理の取り組みに先住民族を含めること、特に先住民族の知識、実践、ニーズの認識や地域・国・国際レベルでの緊急・災害リスク管理戦略や計画への先住民の知識と実践の取り込みについて説明責任を負う必要があります。