セクション 3:研究スコープの決定

3.7章 政策と新規研究をサポートする研究リソース


著者:Allen C, Davies P, Taylor BH.  


第3.7章では、以下の項目についての記述がされています。

  1. 災害・健康危機管理(Health EDRM)の介入策の有効性に関する既存研究を見つけるための情報源
  2. これらの情報源にアクセスする方法
  3. 研究エビデンスが意思決定においてどのように利用されうるか

本章について

災害・健康危機管理の介入効果に関する研究は、新たな研究の計画や政策立案者、実務者にエビデンスベースを提供します。。これは、何が、なぜ、どこで、誰に対して有効なのか、また、何が不確かで、新たな研究が必要なのかについて、既存エビデンスを理解するのに役立ちます。このようなエビデンスがどこにあり、どのように利用すればよいかを知ることが重要です。本章では、質の高いエビデンスの情報源と、新しい調査研究の立案者、政策立案者、実務者が、どのようにこれらを利用できるかを説明します。また、研究のエビデンスを探している人が直面する課題についても説明します。これらの情報源を利用することで、研究者、政策立案者、実務者は、害を及ぼす可能性のある介入を避け、過去に犯した過ちが繰り返されないようにすることができます。 

本章のケーススタディ

  1. エビデンスギャップマップを用いた特定の災害・健康危機管理の話題に関する利用可能な研究の提示
  2. Evidence Aidによるシステマティックレビューの統合:人道的・災害的環境における中等度から重度の急性栄養失調の予防と治療のための介入
  3. 国際救済委員会による、実践における研究統合の利用

本章のキーメッセージ

  • 災害・健康危機管理の介入効果に関する評価や研究から得られたエビデンスは、政策立案者や実務者が、何が、どこで、なぜ、誰のために有効かを理解し、害をもたらす可能性のある介入を避けるのに役立ちます。
  • 災害・健康危機管理に関する質の高い研究は増えつつありますが、生データの利用や分析は容易ではありません。
  • システマティックレビューやその他のエビデンス統合は、質の高いエビデンスを政策や介入に転換するための道筋を提供することができます。
  • このようなレビューの多くは、本章で挙げたような無料のリポジトリで利用可能です。
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