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セクション 3:研究スコープの決定
3.1章 結果の評価およびステークホルダー参画の検討のためのアセットマッピング

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- セクション3:研究スコープの決定
- 3.1章 結果の評価およびステークホルダー参画の検討のためのアセットマッピング
- 3.2章 災害のリスクファクター:ハザード、曝露と脆弱性
- 3.3章 災害・健康危機管理における研究的介入のデザイン
- 3.4章 研究倫理
- 3.5章 リサーチクエスチョンの決定
- 3.6章 課題の評価とスコーピングレビューの構築
- 3.7章 政策と新規研究をサポートする研究リソース
著者:Généreux M, Tracey S, O’Sullivan T.
第3.1章では、災害・健康危機管理(Health EDRM)の研究を支援するためのアセットマッピングについて、考慮すべき主な要因について、以下の項目について説明しています。
- 災害調査におけるコミュニティヘルスの測定の方法。
- アセットリテラシーの概念と災害リスク軽減を支援するアセットマッピングの活用
- 主要な関係者を最初から巻き込み、健康課題とアセットに関する共通のビジョンを策定し、コミュニティのレジリエンスを最大化するための解決策を特定することの重要性
- 災害前後のアウトカム測定研究におけるアセットに対する視点の活用。
本章について
災害・健康危機管理の意思決定を行う人々は、通常、重要な社会基盤の利用可能性について十分な情報を持っていません。アセットマッピングの手法を用いた研究は、意思決定者がコミュニティや組織における健康とレジリエンスを促進するようなリソースを特定するのに役立ちます。
この章では、アウトカムの測定や利害関係者の参加に関連するアセットマッピング、および公衆衛生の観点からのアセットリテラシーの関連性について説明します。また、コミュニティのアセットがどのようにレジリエンスを支えるかにも焦点を当てます。この章では、2013年にカナダで起きたラックメガンティック号の脱線爆発事故を受けて行われた調査研究において、これらの概念が、アセットに基づくアウトカムの測定、コミュニティのアセットマッピング、長期的な影響のモニタリングとコミュニティ復興への関係者の参加を通して、どのように統合されたかを示します。
本章のケーススタディ
- 2013年にカナダ・ケベック州で発生したラックメガンティック列車爆発事故の心 理社会的影響に関する研究。
本章のキーメッセージ
- 災害研究においてより良い成果を得るためには、アセットとリスクの両方を認識するバランスの取れたパラダイムが必要です。
- 利害関係者の参加は、幅広いコミュニティの視点を確保し、さらに評価と測定にコミュニティの視点を組み込むために、アセットマッピングの一部でなければなりません。
- アセットマッピングはアウトカムの測定に役立ちますが、その中で、コミュニティのアセットを考慮した適切な指標を含めることによって、バランスのとれた考え方を反映させることが重要です。
- アセットリテラシーは、プロセスと結果の両方の指標であり、地域の知識とコミュニティの参加を支援する介入戦略を重視しています