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セクション7:研究者の手引き
7.7章 災害・健康危機管理研究をするということ

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著者:Sarmiento JP.
第7.7章では災害・健康危機管理(Health EDRM)の研究を行う際に考慮するべき重要な要素について次のことができるよう説明します。
- 災害・健康危機管理研究を行う主な目的を概説する。
- 調査するトピックの選択に影響を与えうるさまざまな側面と、このトピックが持つ特徴について説明する。
- 体系的な災害リスクのアプローチと生物学的リスクと関連した健康に関する環境的なアプローチの比較について議論する。
- セオリー・オブ・チェンジとエビデンスに基づく研究戦略の重要性とそれが災害・健康危機管理研究を補完できる理由について説明する。
本章について
災害・健康危機管理研究の実施は健康やリスク、危険性や災害の複雑さを考慮すると固有で多様な機会と課題を示しています。災害・健康危機管理研究へのアプローチ方法を理解することは、研究者が緊急事態や災害の前、最中、後に個人やコミュニティの健康状態と健康の公平性を促進、回復、維持するために使用できる質の高いエビデンスを生み出すことに役立ちます。
この章では災害・健康危機管理研究を実施する際に考慮するべき重要な要素の概要を説明しています。次のことについての情報を概説します:研究トピックの選択、使用できる可能性のあるアプローチや方法論、技術、調査の地理的範囲の決定や研究の期間と(対象者、研究チーム、研究に直接的または間接的に関与する他の関係者も含む)主要な利害関係者にとって必要な検討事項。
本章のケーススタディ
- 公衆衛生上の緊急事態におけるリスクの伝達:緊急リスクコミュニケーション(ERC)の方針と実践に関するWHOガイドライン
- 2011年ハイチ地震に対する健康上の対応:将来の緊急発生の災害に向けて学ぶべき教訓
- アメリカ合衆国の人類の健康に関する気候変動の影響
本章のキーメッセージ
- 災害・健康危機管理研究の主な目的は、緊急事態や災害の最中あるいは後に災害リスクにさらされている個人やコミュニティの健康状態と健康の公平性を促進、回復、維持するために利用できる質の高い知識を生み出すことです。
- 災害・健康危機管理研究には学際的な視点が必要です。
- 健康と体系的な災害リスクアプローチ対する生態学的アプローチは、災害リスク管理と健康上の緊急事態の研究のための幅広い視点を生み出します。
- セオリー・オブ・チェンジとエビデンスに基づく研究戦略は特に有効性、効率性、持続可能性について複数の介入を評価する必要がある場合に互いに補完し合っています。