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セクション4:研究デザイン
4.11章 災害・健康危機管理におけるコミュニ ケーションの研究と研究のコミュニケーション

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- セクション4:研究デザイン
- 4.11章 災害・健康危機管理におけるコミュニ ケーションの研究と研究のコミュニケーション
- 4.1章 介入効果評価の研究デザインの基本原則
- 4.2章 課題の評価:基本的統計
- 4.3章 クラスターランダム化比較試験
- 4.4章 良質なデータの収集と管理
- 4.5章 発展的統計テクニック
- 4.6章 健康関連リスクのモデル化
- 4.7章 災害・健康危機管理における経済的影 響の評価
- 4.8章 地理情報システム (geographical information system)
- 4.9章 リアルタイム症候群サーベイランス
- 4.10章 災害・健康危機管理介入の研究・評価 におけるロジックモデルの活用
- 4.12章 質的研究
- 4.13章 混合研究法を用いた複雑性への対処
- 4.14章 災害下における自然実験
- 4.15章 モニタリングと評価
著者:Humphrey A, Robinson L, Bonney J, Turner S.
第4.11章では、緊急時のリスク広報と情報共有プログラムの評価・研究において考慮すべき重要な要素について解説しています。
- 災害発生前・発生中・発生後における広報・情報共有の具体的な目的
- 災害・健康危機管理(Health EDRM)の広報・情報共有に関する研究における特に重要な課題と機会
- 広報・情報共有プログラムによる行動変容の測定に使用される技術
- 質の高い広報・情報共有の主要な原則 - これらはすべて、さらなる研究を必要とします
本章について
災害・健康危機管理の研究に携わる人々は、その成果を明確に伝える必要があり、また、緊急時のリスクに関する広報・情報共有に用いられる手法についての研究も必要とされています。災害サイクルのあらゆる側面にコミュニケーションプログラムを組み込むこと、これらのプログラムを開発するためにエビデンスに基づく技術を用いること、プログラムを提供するために適切なバランスのメディアを用いることは、その一助となります。さらに、このようなプログラムを評価するために既存の枠組みを使うことは、対象となるコミュニティの災害リスク軽減に貢献するだけでなく、さまざまな状況や社会における緊急リスク広報・情報共有プログラムに反映させるための知識を生み出す上でも貴重なことです。
本章では、災害前、災害時、災害後の広報・情報共有の主要な目的について説明します。また、災害時の災害・健康危機管理の広報・情報共有に関する研究を行う上での課題、緊急時の広報・情報共有に関する研究で使用される可能性のある技術、緊急時のリスクを効果的に伝えるための必須要素について概説しています。これらの要素には、信頼や統合に加えて、効果的な広報・情報共有のための7つの「C」と呼ばれるものが含まれます。また、広報・情報共有キャンペーンを評価する際には、定量的手法と定性的手法を組み合わせる必要があることを概説しています。
本章のケーススタディ
- 「All Right?」キャンペーン、カンタベリー、ニュージーランド、2012年。
- 「Staying Alive」、ヘルスプロフェッショナル主導のアーバンラジオ、ガーナ 2015年。
- 「Amrai Pari」リアリティTVプログラム、バングラデシュ 2014年。
- パンデミックロードショー、ニュージーランド 2007.
本章のキーメッセージ
- 緊急時のリスク広報・情報共有(ERC)は、緊急事態への備えとして不可欠なものです。
- 緊急時の効果的な広報・情報共有に不可欠な要素は、信頼、統合、そして7つの「C」-正しい correct、簡潔concise、明確 clear、丁寧 courteous、完全 complete、考慮 considered、具体的 concrete-です。
- ERCの研究と評価は、緊急時や災害時のプレッシャーのかかる環境では難しいかもしれませんが、事前の綿密な計画により達成することができます。
- ERCから学び、改善するためには、正式な評価技術をERCに適用する必要があり、それには先見の明と資金が必要です。