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セクション4:研究デザイン
4.9章 リアルタイム症候群サーベイランス

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- セクション4:研究デザイン
- 4.9章 リアルタイム症候群サーベイランス
- 4.1章 介入効果評価の研究デザインの基本原則
- 4.2章 課題の評価:基本的統計
- 4.3章 クラスターランダム化比較試験
- 4.4章 良質なデータの収集と管理
- 4.5章 発展的統計テクニック
- 4.6章 健康関連リスクのモデル化
- 4.7章 災害・健康危機管理における経済的影 響の評価
- 4.8章 地理情報システム (geographical information system)
- 4.10章 災害・健康危機管理介入の研究・評価 におけるロジックモデルの活用
- 4.11章 災害・健康危機管理におけるコミュニ ケーションの研究と研究のコミュニケーション
- 4.12章 質的研究
- 4.13章 混合研究法を用いた複雑性への対処
- 4.14章 災害下における自然実験
- 4.15章 モニタリングと評価
著者:Elliot AJ, Hughes HE, Harcourt SE, Morbey RA, Smith S, Smith GE.
第4.9章では、リアルタイムの症候群サーベイランスシステムおよびサーベイランスデータの研究への活用を支える重要な要因について、以下の点に沿って、説明します。
- 症候群サーベイランスの定義
- 症候群サーベイランスのデータソース
- ガバナンスの問題
- データ解析と統計
- 症候群サーベイランスの研究への応用
本章について
災害・健康危機管理において、適時適切な公衆衛生サーベイランスを確保するために革新的な方法が必要とされています。症候群サーベイランスとは、健康関連のデータをほぼリアルタイムで収集、分析、解釈、発信し、意思決定者が潜在的な健康脅威の影響(または影響の有無)を早期に特定するのに役立てることです。
この章では、症候群サーベイランスについて紹介し、他のデータ収集方法と比較した場合の利点について概説します。これらの利点には、早期警報、状況分析、安心感、柔軟性が含まれます。この章では、症候群サーベイランスのデータソース、ガバナンスの問題、症候群サーベイランスデータの分析、そして災害・健康危機管理研究における症候群サーベイランスの実用化についてのインサイトを提供します。
本章のケーススタディ
- 症候群サーベイランスを用いた大規模集会やスポーツイベントの潜在的な健康への影響の評価
- 症候群サーベイランスを用いた大気汚染が健康に及ぼす影響の評価
- 症候群サーベイランスを用いた新しいワクチンプログラムの潜在的影響の特定
本章のキーメッセージ
- 症候群サーベイランスシステムは、既存の公衆衛生サーベイランスプログラムを補強し、早期警告を提供し、国、地域、地方レベルでリアルタイムの情報と安心を提供することができます。
- 従来のサーベイランスシステムと比較して、症候群サーベイランスはより柔軟な方法を提供することができ、新たな脅威を含む多目的なサーベイランスを可能にします。
- 症候群サーベイランスデータの収集、保存、処理、使用に関する良いガバナンスとデータセキュリティの実践は、システムの長期的な成功のために不可欠です。
- 症候群サーベイランスデータは、災害・健康危機管理を含む公衆衛生研究のための貴重なリソースですが、研究のための症候群サーベイランスに関する制限を考慮する必要があります。
- 症候群サーベイランスシステムは、長期にわたって一貫して運用され、過去のデータと比較できるようになると、研究データソースとしての価値が高まります。